抗がん剤感受性スクリーニング検査
抗がん剤感受性検査の検査薬剤が10剤セットになった検査です。ある濃度に対する細胞の増殖抑制率を3段階で評価します。
各患者様のがん細胞において、どの薬剤が効き難いのかを客観的に判断できます。
摘要 | |
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対応腫瘍 | 悪性上皮性腫瘍(乳腺がん、泌尿器がん等)、悪性メラノーマ、軟部組織肉腫、血管肉腫、組織球肉腫、悪性リンパ腫、肥満細胞腫、中皮腫など |
検査薬剤 | ドキソルビシン、ミトキサントロン、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、シクロフォスファミド、 メルファラン、ゲムシタビン、ビンブラスチン、ビノレルビン、その他 |
適用検体 | 生組織、尿沈査、胸水・腹水、その他生存腫瘍細胞を含む材料 |
報告日 | 受付日から約1-2週間後(培養状況による遅延あり) |
記載項目 | 抑制率、感受性評価、コメント | 検査オプション | 検査薬剤の追加 |
検査の意義とメリット
スクリーニング検査では10剤まとめて検査を行うことで患者さん個々に不適合な薬剤やそれぞれに見合った薬剤を見つけていくことができます。
そのメリットとして以下のような事柄が挙げられます。
・基本2剤検査よりも安価に幅広い薬剤を検査できる
・どの薬剤で効果があるのか、定められた一般的なプロトコルに限らず網羅的に検査できる
また本スクリーニング検査で高い感受性の薬剤が認められた場合は、
薬の絞り込みのため追加の基本感受性検査(生存率-濃度グラフ、IC50などの評価)をお勧めいたします。
※スクリーニング検査はあくまでも参考の判定になりますので、患者様の状態に合わせて獣医師の判断で治療を行ってください。
対応可能な薬剤について
病院様からのご指定がない場合、疑われる(もしくは病理診断済みの)腫瘍系統ごとに以下の10種の薬剤を使用いたします。
変更をご希望の薬剤がある場合は必ず検体受付前にご指定注1をお願いいたします(依頼書へのご記載、検査予約時でのご指定など)。
現在、感受性検査に対応している薬剤のリストは以下になります。
ご依頼方法
患者様から組織塊もしくは尿沈査の採材を行い、迅速に培養用保存液液(弊社から送付いたします)に浸漬し検体送付容器にて検査依頼書と伴に弊社までご送付ください。
ご送付には必ずクール便のご利用をお願いいたします。また採材から発送までお時間が空く場合は、必ず冷蔵庫等の冷暗所で保管してください。
検査依頼書には必要事項をご記入の上、臨床経過・症状などできる限り詳細なヒストリーのご記入もお願いいたします。
特に抗がん剤利用歴に関しては必ずご記入の程、よろしくお願い申し上げます。
ご指定の薬剤がある場合は予めお電話やメール等でご相談ください。
検体送付方法(生組織)
検体送付方法(尿沈査)
報告までの日数
基本的には受付日から約1-2週間でメールやFAXにて検査結果をご報告いたします。
結果報告までに培養状況に関しての進捗を適宜ご報告いたします。
培養状況によっては報告に2週間以上のお時間を頂く場合や、検査不能注2と判断される場合もございます。
また細胞増殖が芳しくない場合などにおいて、10剤未満での検査にならざるを得ないケースもございます。そのような場合には基本感受性検査2剤分と同額の料金とさせていただきます。
注意事項
注1:検体受付後に使用薬剤を変更される場合、追加料金が発生するケースがございますのでご了承ください。
注2:送付組織にコンタミネーションが生じているケースや、壊死や個体差による培養不良のケースなど、培養状況が芳しくない際には検査不能と判断させていただく場合もあります。
検査不能時には費用・料金のご請求はいたしません。