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抗がん剤感受性検査の利用例

症例30(猫、16歳、去勢オス)

病歴:
十二指腸にmassが認められ、大網にも多数の結節が見られた。腫瘍組織の一部を切除し、病理組織検査と抗がん剤感受性検査を行った。

病理組織診断:
中皮腫を強く疑う

症例30組織写真

十二指腸腫瘤の弱拡大像(×40):縦走筋外側~腸管膜もしくは大網と考えられる腹膜(写真上方)にかけて腫瘍細胞の増殖が観察される。HE所見ならびに免疫組織化学染色の結果、(悪性)中皮腫を強く疑うと判断された。

感受性検査結果:
培養した細胞ではトセラニブ処置に対して濃度依存的な抑制効果が認められ、高濃度処置では80%ほどの抑制効果が認められた。 カルボプラチンの高濃度処置では40%ほどの抑制効果が認められた。

症例30抗がん剤感受性結果
症例30オルガノイド写真

培養後の細胞観察像: 増殖細胞の存在を確認

治療:
トセラニブ(パラディア)(15mg)1/2錠を3回/weekの投与、現在4か月の継続治療中。

予後:
治療開始1か月後にエコーで微細な再発病変が確認され、その後も徐々に拡大傾向にあるが、4か月現在で投薬の副作用や症状はなく体調は安定している。

症例31(犬、13歳、去勢オス)

病歴:
鼻腔内にmassが認められ、細胞診を行ったところ扁平上皮癌の疑いありと診断を受けた。腫瘍組織の一部を切除し、抗がん剤感受性スクリーニング検査を行った。

感受性検査結果:
培養した細胞ではラパチニブで90%ほどの抑制効果が認められ、カルボプラチン、トセラニブ処置に対しても80%弱の抑制効果が認められた。

症例31抗がん剤感受性結果
症例31培養写真

培養後の細胞観察像: 増殖細胞の存在を確認

治療:
ラパチニブ 18 mg/kg/dayの投薬治療を開始した。

症例32(犬、7歳、去勢オス)

病歴:
超音波検査で脾臓に複数の腫瘤と結節が認められたため摘出し、病理組織検査と抗がん剤感受性検査を行った。

病理組織診断:
最大腫瘤;血管肉腫

症例32組織写真

脾臓大腫瘤の中拡大像(×100): 内皮細胞が血管を模倣する管腔構造等を形成し、それらの中に乳頭状や樹枝状に増殖している。

感受性検査結果:
培養した細胞ではロムスチン、アクチノマイシンD処置に対して70%ほどの抑制効果が認められ、 ビノレルビン処置に対しても66%ほどの抑制効果が認められた。

症例32抗がん剤感受性結果
症例32培養写真

培養後の細胞観察像: 増殖細胞の存在を確認

治療:
アクチノマイシンD 0.65 mg/m2 , ニムスチン 25 mg/m2, ビノレルビン 15 mg/m2を2-3週間おきにそれぞれ投与し、3クールの治療を行った。

予後:
手術から6か月後の時点では他臓器への転移は見られておらず、状態は安定している。

症例33(猫、9歳、避妊メス)

病歴:
他社での病理組織検査で乳腺がんと診断されリンパ節への転移も認められた。腫瘍組織の一部を用いて抗がん剤感受性検査を実施した。

感受性検査結果:
培養した細胞ではラパチニブ、カルボプラチン処置に対して濃度依存的な抑制効果が認められた。 ラパチニブの高濃度処置では90%、カルボプラチンの高濃度処置では60%ほどの抑制効果が認められた。

症例33抗がん剤感受性結果
症例33培養写真

培養後の細胞観察像: 増殖細胞の存在を確認

治療:
ラパチニブ 24.5 mg/kg (SID)を連日投与した。

予後:
手術から5か月後の時点で転移は認められていない。